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~OBLIVION O' BLOG~オブリビオンのブログ

スカイリムとオブリビオンのMOD紹介とか。ネタバレ、ちょっとエロい表現ありますので、ご注意ください!

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第6話「啓示」

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
薄暗い洞窟の中、亜矢は荒い息を吐きながら肩を震わせる。
銀色の剣を片手に持った少女の周囲には、幾つものゴブリン鬼や大きなネズミの死体が転がっていた。

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「よしよし!いい感じだぞ、亜矢。この感じで殺しまくれ!」
銀色の剣、Lilarcorはさも愉快そうに叫んだ。

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汗で額にまとわりついた髪をかき上げながら、亜矢は眉をひそめる。
「あのねぇ、そんなにうれしそうに言わないでよ。生き物殺すのは気が咎めるんだから」
「クククッ、次は何だ?トロールか?ミノタウロスか?何でもオレが切りまくってやるぜ!」
「・・・全然聞いてないし・・・」
亜矢は目を伏せて死体から離れた。

暫く洞窟を進むと人の声が聞こえてきた。

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壁が崩れ、そこから石造りの建物が見える。牢屋から隠し扉でつながっていた石のアーチの地下迷宮のようだ。声はそこから聞こえてくる。

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「助け?暗殺者どもがこんなにも多く入り込んでいるのに、助けがくると思うか?我々が皇帝をお守りするのだ」
牢から脱出した皇帝と兵士たちのようだ。亜矢はその声を聞いて、迷子が母親を見つけたように顔を輝かせて走りだした。

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「待って!お願い、私も連れて行って!」
声のする方へ走りよりながら、亜矢は叫んだ。
だが、待っていたのは、もちろん暖かい言葉などではなかった。

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「畜生、またあの囚人だ!殺せ!暗殺者の仲間かも知れんぞ」
皇帝を守る兵士の一人が叫んだ。
その叫びに亜矢はビクリと足を止め、体を凍らせる。

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「いいや、この者は一味ではない」
皇帝が片手を挙げ、兵士達を制する。

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「彼女は我々を助けてくれるのだ。いや、助けねばならないのだ」
皇帝の声色は何かを確信しているような、力強いものだった。
「側に来い。大声で話してはまずい」
亜矢は、その言葉に一瞬躊躇する。そして深いため息をつき、静かに皇帝の側へと近づいた。

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「彼らには私がそなたを信じる理由が分からないだろう。そなたを初めてみたのだから」
近づいた亜矢に皇帝は密やかに話しかける。
「何と説明すれば良いのか・・・」
年老い、無数の皺が深く刻まれた顔を曇らせ、皇帝は言葉を探す。

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そして真っすぐに少女を見つめ、
「よく聞くのだ」
と低い声で、だが強い口調で語りだした。
「Nineを知っているか?Nineはいかにして、その見えざる御手で我らを導いているのだろうか?」
この世界の住人ではない亜矢には全く知りえないことだったが、じっと老皇帝の次の言葉を待った。
「私は生涯、Nineにお仕えしてきた。そして天の運行から自分の進むべき道を決めてきた。天空には無数の光が瞬き、その一つ一つが炎であり、その全てが啓示なのだ」
そういうと、皇帝は目を閉じた。想い描いているのは何であろうか。

「星々は我が終焉を告げていた。私の死は必然であり、間もなく訪れるであろう」
皇帝は一瞬、悲痛な表情を隠しきれなかったが、再び目を見開き、亜矢を射すような視線で捉えた。

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「だが、そなたの顔には太陽の輝きが見える。Akatoshの栄光の光が、迫り来る闇を振り払ってくださるかもしれない」

老皇帝は、少女に希望を見出していたのだ。
とても大きな運命の星が自分に降り注ぐのを感じ、亜矢は体の奥から何か不思議な力が湧くのを覚えるのだった。

~続く~

<<第5話 第7話>>
  1. 2009/03/21(土) 00:04:50|
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第0話「Cyrodiil~その2~」

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「・・・」
亜矢は呆然として座り込んでいた。
何が起きたのか、どう考えても分からなかった。
「こんなの、ありえないよ・・・」
そうつぶやいたとき、馬の足音といななきが聞こえた。

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よかった、人がいた、と思わず騎乗の人に駆け寄った。
「あ・・・あの・・・」
鎧に身をつつんだ男が亜矢を見おろす。

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「見慣れぬ服だな。女、どこからきた」
威圧的な声に亜矢はビクリと肩を震わす。
「に・・・日本です・・・あの・・・ここは・・・どこですか?」
男はそれには答えず、無言で馬を降り近づいてきた。
そして剣を抜き放つ。
「ひっ」
恐怖した亜矢は逃げ出すが、すぐに追い詰められてしまった。

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「ゆ・・・許してください!・・・わ・・・わたし、何もしてません!」
取り乱した少女に鎧の男は口元だけ笑った。
「ここはCyrodiil。私は帝国の兵士だ。貴様はスパイだな?」
「ス・・・スパイ?」
亜矢は背筋が凍るのを感じた。
いつのまにか雨が降り出し、気温も急激に下がり始めた。
亜矢は恐怖と冷たい雨に体を震わせ続けた。

・・・

鎖に繋がれ、追い立てられながら、連れ込まれた先は冷たい牢獄。
そして少女は犯され続けた。

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幾度となく男達は精を放ち、そのたびに少女は悲鳴を上げた。
繰り返し繰り返し、飽きることなく男達は少女の身体を貪り続ける。
痛みと恐怖に少女はいつしか気を失ってしまった。

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・・・
男達の話声がする。
「この女なら高い値がつきそうだ」
「ああ、まだ少し青いが体の方は申し分ない」
「奴隷商人が引き取りにくるまでに、我々で性奴隷に仕立ててやろう」
「それはいい。明日はSkoomaを持ってくるか」

どうして・・・こんなことに・・・
わずかに戻った意識の中、亜矢は答えの出ない問いを続け、やがてまた絶望の中で気を失っていった。
  1. 2008/12/17(水) 22:06:31|
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第5話「Imperial Dungeon」

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扉を開けると、薄汚れた石の壁とジメジメとした土の天井が続いていた。
むっとする異様な臭気が漂うそこは、壁のわずかな崩れからかすかに光が差し込んでいるが、松明がなければほとんど何も見えない。

「う~なんか、鈴木土下座衛門とかできそう・・・」
「・・・なんだそりゃ」
「ねぇ、ホントにここを進むの?」
「オマエ、ずっとここにいたいのか」
亜矢はぶるぶると顔を横に振る。
「まぁ、オレとしてはもっと血の気の多い奴に拾われたいからな。マッチョな傭兵とかイカレた盗賊とかさ。オレを使って殺しまくってくれそうな奴」
「悪かったわね、か弱い女の子で。なんなら置いていっても良いけど?」
「わかったわかった。まぁでも、手ぶらで行ったらオマエも死ぬぜ?」
「ギブアンドテイク・・・ね」
「そういうことさ。ほら、臭い奴が来てるぜ」
「え?」

それは腐乱した人の死体だった。それがこちらに向かって歩いてくるのが松明の明かりに照らし出された。
「なっ、何あれ?!」
「何でもいいから構えろ」
亜矢はコクコクとうなずくと慌ててしゃべる剣を構える。

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「うぁぁ、キモイ・・・」
酷い臭いを伴なって腐乱死体はまっすぐこちらに向かってくる。
「・・・やっぱりわたし殺して仲間でも増やすつもりかなのかな?」
「オマエ、意外と余裕あるな」
「ううん、もう逃げても無駄っぽいし」
亜矢はひきつった笑みを浮かべて体を震わせていた。
「・・・”炎の剣”に変わってやるから、ほら、振りかぶれ!」
「きゃぁぁぁ!ゾンビになるのはいやぁぁぁ!」

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悲鳴を上げながら亜矢は剣を目いっぱい持ち上げて、思いっきり死体へ叩きつけた。
その瞬間、ゾンビが燃え上がった。

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「ひゃあっ!?な、なにこれ!?」

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火達磨になったゾンビはそのまま後方へと吹き飛んだ。
「なっ、なにをしたの!?」
「だから言ったろ、”炎の剣”だって」
「君・・・すごいんだね」
「まぁね。あと、”氷の剣”と”雷の剣”、それから”衝撃の剣”にもなれる。ついでにサイズも変えられるし、オレ自身も呼び出せる」
「君自身?」
「幽体だけど一緒に戦えるぜ」
「・・・もしかして、君って伝説の剣とかだったりする?」
「さぁね。オレはオレさ。そんなことより、さっさと進もうぜ。こんなところでモタモタして、餓死してもらっても困るからな」
「う、うん」

・・・
・・・
・・・

「松明消せ、亜矢」
「うん?」
ダンジョンをしばらく進んだところでLilarcorが不意にいった。

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「ねぇ、今度はなにあれ」
「ゴブリンだな。まだこっちに気づいていないようだから、後ろからズバッとやっちまえ」
「君、ホントに人でなしだ・・・」
「言っておくが、話し合って分かり合えるような輩じゃないぜ?オマエが姿見せた途端、襲ってくる」
「ホントに?」
「ああ。オマエは多分、死ぬほど犯された挙句に食われるな」
犯されると聞いて亜矢は見る見る顔を青ざめさせた。
男達から受けた陵辱の記憶がよみがえる。
「おい、大丈夫か?震えてるぞ」
「・・・大丈夫・・・じゃない・・・よ・・・」
「何があったか知らねぇけど、このCyrodiilじゃ甘い考えは捨てな。ヤベェ生き物がそこらじゅうウロウロしてるし、街道じゃ盗賊が身包みはがそうと待ち構えてるぜ?」
「・・・う・・・うん・・・」
「よし、短剣に姿変えるから、サクッと殺っちまえ」
「・・・あのさ、ホントに君が殺したいだけってこと、ないよね?」
「それなら世話はないけどな」
大剣は短剣の姿に変わった。

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「どうだい?」
「・・・もう、なんでもありだね。頭がクラクラするよ」
亜矢は自分の身に起っていることが、どれだけ非常識なことなのかを改めて思った。
「まぁな、こんなことができる剣は、オレだけだから」
「そういう問題でもないんだけど・・・」
「よし、震えはおさまったな」
「あ・・・」
「殺られる前に殺るんだ。日本とやらに帰りたいんだろ?何がなんでも生き残れ」
「・・・わかったよ」

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亜矢は音を立てないよう、慎重に標的に近寄っていく。

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その醜悪な生き物の真後ろまできたとき、亜矢は「ゴメンネ」とつぶやいて短剣を一振りした。

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その瞬間、ゴブリンに凄まじい電撃のようなものが走り、その生き物は断末魔を残して横へと吹き飛ぶ。
「きゃぁぁぁぁぁ!」
「おいおい、オマエまで悲鳴あげることないだろ」
「だ、だって、ビックリしたよ!」
「不意打ちだったからさ。今みたいなヘナチョコな一撃でも4倍はダメージを与えられる。・・・雷をついでに加えたしな」
剣はくくっと含み笑いをした。
「・・・もう。君をこのまま持ち出して良いものか悩むよ・・・」

~続く~

<<第4話 第6話>>
  1. 2008/11/07(金) 00:22:44|
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